作品


18代目衣装のこだわり
★ポイント
・一人ひとりがかっこいい
・鯱っ子が胸を張れる
・それどうなってるのと驚きがある
・日本の良さをもっと伝えたい
・お祭りらしさを忘れたくない

今日の日本は、日本独特の良さが見えにくくなってきていると思いました。
そこで日本の良さ、お祭りの良さを衣装で表し、もう一度多くの人に日本にはこんなにもいいものがあるのだと再確認してほしくて和物を使うことにしました。
しかし、ただ和物を使うだけでは今までと伝え方が変わらないと思ったので、前と後ろで伝え方を変えようと思いました。

まず、後ろですが、日本らしさ、お祭りらしさでもある“どんぶり(腹がけ)”の姿が一番かっこよく見えるように、
どんぶりのクロスのところに金蘭を使い背中を目立たせました。
そして、そのクロスを邪魔しないくらいの大きさで、鯱文字をのせ、後ろから鯱のパワーを送ってもらっています。

次に前。
前にも和物を使いました。まず、首の黄色いVの字、これは“畳のヘリ”を使っています。
畳のヘリはしっかりしていて鎧間にはぴったりです。
さらに、おなか周りにある二色で作ってある三角形、これは玉虫という“座布団”の生地を使っています。
玉虫は程良いムラや深みがあり、また適度な光沢もあるためEARTHTHBEATの出したい雰囲気にぴったりです。

前布は後ろと同じ“ちりめん”を使ってあります。
ちりめんは種類も色数も数多くあり、自分好みの生地を探すにはもってこいで、ちりめんの可能性をも感じました。
前布の隣には何種類かの和柄がプリントされている、“布団”の生地を使いました。注目してもらいたいのが、前布のちりめんと和柄の間に挟まれているメキシカンの布とフリンジ。
これはYOSAKOIソーランまでどんぶりの装飾として使っていたものです。18代目衣装がお披露目されたころの想い、気持ちを忘れないためにもこの装飾は欠かせないものです。
そして、和物は他の異素材とも合うということを知ってほしいという思いから、“レザー(合皮)”を使いました。レザーには鎧感、動物感を表現してあります。
鎧とは戦国時代の戦いに行く時に身に付けたもので、力強く、エネルギーに満ち溢れています。なので、この衣装を着た鯱っ子にも力強く、たくましく叫び出してほしいという想いを込めています。

他にもこだわりはあります。
肩がついているインナーですが、腕を出していても、脇が見えにくい工夫が施されています。
茶色いズボンで大地感を表現。
髪の短い女の子でもアップスタイルができるように、ターバンを。
あと、手甲、腕甲ですが、鯱っ子の手作り。
日本らしさ、お祭りらしさである足袋を履く。
鳴子のデザインは衣装の後ろ姿をアレンジした焼印。
メイクは野蛮さを出すために頬にペイントをしました。

ぜひ、お祭りで衣装を着ている鯱っ子を見てみてくださいね。

18代目 衣装班
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